橋本光史プロフィール

プロフィール

橋本 光史
1969年4月5日 生まれ O型   
一九六九年京都生まれ。同志社大学文学部卒。 幼少の頃より、父雅夫に師事。 満三歳で仕舞「老松」にて初舞台。 満七歳で能「経正」にて初シテ、 大学卒業と共に井上嘉介師の許で修行し一九九七年独立。 現在までに「千歳」「石橋(独り)」「猩々乱」「道成寺・赤頭」「安宅・滝流し」「隅田川」を開曲している。 父と共に橋本聲吟社を主宰し、 京都大阪を中心に能楽の普及に努める傍ら、 同志社大学メディア工房での講師等を勤めて若い世代に能楽の魅力をアピールし、 古典の良さを今の世に伝えている。 又、ドイツ メクレンブルク州で能公演を始めとして、フランス・ルクセンブルク等でのワークショップ、又、香港のトップ女優の汪明荃に仕舞を指導する等、 海外へ能の紹介をする事にも意欲的に取り組んでいる。
重要無形文化財(総合指定)保持者
公益社団法人 京都観世会理事
公益社団法人 能楽協会会員

橋本能楽論

現代社会に蠢く 又 支配している時間の流れとは、全く違う流れを能楽は持っています。めまぐるしく変化していく時間。 この時間とはすべての"物"においてですが・・・・何事もはっきりと目に見えていないと駄目、などと言うことが現代の流れです。
 能楽の世界は、ご存じの方もそうでない方も、おわかりいただく 又は考えていただけるとよいのですが、一種独特の世界です。「何をしゃべっているかわからない」「何をしてるかわからない」等の意見 感想が大半をしめるでしょう。
しかしながら わからないから 想像していただきたいんです。感じていただきたいんです。現代社会において想像力というものが段々と弱くなっているのでは・・・・・
能楽の世界は何事も綺麗に表現します。鬼でもお化けでも もちろん 美女 美男はより一層美しく。概も 簡単な舞台ですから お化粧をするなどという 目に見えるもので表現するわけでは在りませんので、肌で感じていただくわけですが。
衣装が綺麗、面が綺麗・かわいらしい、所作がきれい、演じている役者の気迫が凄かった、等何でもいいんです。
なにか今の社会にないものを、求めに、又は感じ取りに、能楽堂に足を運んで見られてはいかがでしょう。
能楽論